メーカー選びにはもう困らない!【熱処理炉図鑑】 » 熱処理炉を製造・販売するメーカー一覧 » 日鉄エンジニアリング

日鉄エンジニアリング

日鉄エンジニアリングの手掛ける熱処理炉や工業炉について、特徴、設計から導入までのサポート、メンテナンス内容などをまとめて解説します。企業情報も紹介しているので、熱処理炉の導入を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

引用元:日鉄エンジニアリング公式HP
https://www.eng.nipponsteel.com/
目次

日鉄エンジニアリングが手掛ける熱処理炉の特徴

省エネと効率アップを叶える
リジェネバーナー式加熱炉が主力

日鉄エンジニアリングは省エネルギー性能、炉内温度均一性、低Nox性に優れたリジェネバーナ式加熱炉を自社開発しているメーカーです。リジェネバーナは排ガスの持つ顕熱を燃焼空気の予熱として回収するシステムで、1000℃を超える高温の予熱空気を得られます。現在にいたるまで多くの導入実績を誇り、国内のみならず世界中の製鉄圧延設備を支えています。

環境に配慮した製品を多数開発

日鉄エンジニアリングは製鉄プラントの建設における豊富な知識と技術を活かし、高品質で環境・省エネに配慮した設備を提供しています。原料から製銑、製鋼、連続鋳造、加熱炉・圧延、鋼板処理など製鉄プラントの各部門に対応した設備を開発しており、製鉄会社の品質を支えています。また、高効率かつ長寿命の熱風炉や高効率排熱回収システムなど、新しい技術を取り入れながら製品を展開しています。

幅広い分野で事業を展開する
鉄鋼エンジニアリング会社

日鉄エンジニアリング株式会社は製鉄プラント分野のみでなく、環境、エネルギー、都市インフラなど幅広い分野で事業を展開する鉄鋼エンジニアリング会社です。製鉄設備から廃棄物発電プラント、水素ステーションまで幅広い技術を持ち、社会インフラの構築に貢献しています。また、総合建築や特殊鉄構、海洋インフラ整備なども手がけています。

熱処理炉の交換前に知っておきたい
基本情報とは

日鉄エンジニアリングの特徴まとめ

日鉄エンジニアリングは主に鉄鋼業界向けの工業炉を製造開発するメーカーです。安定した品質と高い生産性から、日本国内のみならず世界各地の製造現場で多くの導入実績を誇ります。製品の効率性のみでなく、環境問題にも配慮した設計に力を入れており、持続可能な社会の実現を目指す産業メーカーをサポートしています。

トップページでは、日本工業炉協会の正会員の中でも、サポート体制が整っており、省エネ事業を行っている熱処理炉メーカー3選を掲載しています。失敗しないためのメーカー選びの参考にしてください。

メーカー選びに困らない!
信頼できる熱処理炉メーカー3選を
チェック

日鉄エンジニアリングが
手掛けている熱処理炉一覧

熱処理炉一例
引用元:日鉄エンジニアリング公式HP
https://www.eng.nipponsteel.com/business/steelplants/processing/annealing_furnace/
種類 炉名 温度 加熱方法
リジェネバーナ式加熱炉 - 1,000度以上 リジェネバーナ式
高炉 - - -
高効率・長寿命型熱風炉 - - 内燃式、外燃式熱風炉、および炉頂燃焼式
電気炉設備(EAF) - - -

日鉄エンジニアリングの基本情報

会社名 日鉄エンジニアリング株式会社
創業年月日 2006年2月13日
本社所在地 東京都品川区大崎1-5-1 大崎センタービル
営業時間 公式サイトに記載なし
電話番号 03-6665-2000
URL https://www.eng.nipponsteel.com/

日鉄エンジニアリングのその他の事業・製品

事業創出

HiPEA EcoFUL(ハイパーエコフル)

HiPEA EcoFUL(ハイパーエコフル)は、日鉄エンジニアリングが提供する超音波技術を活用したプラント設備のスマート洗浄・汚れ付着防止サービスです。超音波を設備外から照射して付着物を効率的に除去するスマート洗浄、運転中に超音波で汚れ付着を抑制するスマート保全、そしてプロセス改善を目指すスマート運用(開発中)の3サービスで構成されます。これにより、危険作業の軽減、エネルギー効率向上、環境負荷低減、そしてコスト削減を実現し、既存設備への導入も容易なのが特長です。

製鉄プラント

製鉄プラントは、高炉による製銑から製鋼、圧延、表面処理までの一貫した鉄鋼製造設備です。近年は、コークス乾式消火設備などの省エネ技術導入に加え、水素還元製鉄や電気炉活用による脱炭素化、そしてAIやIoTを用いたスマートプラント化や自動化といったDXを推進し、持続可能で効率的な生産を目指しています。

都市インフラ

ZEB・省エネ建物プランニング

日鉄エンジニアリングのZEB・省エネ建物プランニングは、快適な室内環境を保ちつつ、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロにするZEBの実現を目指すものです。主な取り組みとして、高断熱鋼板パネルによる高効率な外皮性能の確保、高効率空調やLED照明、太陽光発電などの高効率設備および創エネの導入を推進しています。これらの施策を通じて、光熱費の削減、BCP対策、環境負荷低減、そして不動産価値向上といった多岐にわたるメリットを提供し、持続可能な社会への貢献を図っています。

特殊鉄骨

日鉄エンジニアリングの特殊鉄骨は、超高層や大空間建築物に対応する骨組み技術です。取り組みとして、大断面・高強度鉄骨の製造、大スパンや複雑な形状への対応、木・鋼ハイブリッド構造、そして地震対策の免制震デバイス活用を推進。設計から施工まで一貫して手掛け、品質と効率を両立させ、現代建築を支えています。

NSトラスシステム

日鉄エンジニアリングの「NSトラスシステム」は、軽量かつ高剛性な3次元立体パイプトラス構造で、球面ノードとボルト接合による現場溶接不要な工法が特徴です。これにより、自由な曲面デザインや大スパン空間を効率的に実現でき、事務所から体育施設まで多様な建築物の屋根やファサードに適用されています。

Wトラスシステム

日鉄エンジニアリングの「Wトラスシステム」は、経済性と環境性を追求した新しい鋼管トラスシステムです。すっきりとした意匠性、光製鐵所製の熱押形鋼による安定品質、現場溶接不要な高力ボルト摩擦接合による低コスト化、そして分解・再組立容易な環境配慮型が特長です。主に体育館やスタジアム(例:沖縄セルラースタジアム那覇)などの大空間屋根架構に適用されています。

NSテンションシステム

日鉄エンジニアリングの「NSテンションシステム」は、引張材(テンション材)の張力を利用し、軽やかで大スパンの屋根架構や透明感のあるファサードを実現する構造システムです。細いテンション材とコンパクトなジョイントにより優れた意匠性と効率的な構造設計を両立し、体育館やアトリウム、ガラスルーフなど多様な建築物に適用され、その軽量感とデザイン性で現代建築に貢献しています。

木・鋼ハイブリッド構造

日鉄エンジニアリングの木・鋼ハイブリッド構造は、木材と鋼材の長所を組み合わせる建築構造です。取り組みとして、木材の炭素貯蔵効果による環境貢献、鋼材との組み合わせによる構造性能向上と大空間化、そして適切な接合技術の開発を推進。これにより、デザイン性と快適性を両立させ、多岐にわたる建築で持続可能性と合理性を提供しています。

NS-SSB®(球面式すべり支承)

日鉄エンジニアリングのNS-SSB®(球面式すべり支承)は、振り子の原理と鉄素材技術を応用した高性能な免震装置です。これは、単一の部材で免震、支承、減衰、復元の全機能を果たし、建物重量に左右されない安定した免震効果を発揮します。金属材料の使用による高い面圧とコンパクト性、優れた耐久性、幅広い建物への適用性が特長で、人命と建物の保護、事業継続性強化、コスト削減に貢献します。

免震NSUダンパー®

日鉄エンジニアリングの免震NSUダンパー®は、高品質な鋼材の塑性変形を利用して地震エネルギーを吸収するダンパーです。優れた品質安定性、全方位対応の高い設計自由度、容易な点検、そして優れたコストパフォーマンスが特長。NS-SSB®のようなアイソレーターと組み合わせることで、建物の揺れを効果的に低減し、損傷軽減やBCP強化に貢献します。

アンボンドブレース®

日鉄エンジニアリングのアンボンドブレース®は、地震エネルギーを吸収し建物損傷を軽減する高性能な座屈拘束ブレースです。心材が拘束されつつ引張・圧縮両方向で安定して塑性変形するため、優れたエネルギー吸収能力を発揮。繰り返し地震にも強く、多様な建物に適用され、建物の安全確保に貢献します。

耐震SDJパネル®

日鉄エンジニアリングの耐震SDJパネル®は、既存RC造などの建物の耐震性能を向上させるあと施工型の耐震補強パネルです。補強パネルと接続パネルをボルトで締結し、隙間にモルタルを充填して柱を一体化させます。この方法により、水平方向の拘束力を高める補強部材として機能すると同時に、部材の変形性能も向上することが期待できます。

土壌・地下水浄化

日鉄エンジニアリングの土壌・地下水浄化事業は、製鉄所での経験と高度なエンジニアリング技術を活かし、有害物質による汚染を人々の健康や生態系に影響のないレベルまで除去・低減するものです。主な取り組みとして、重金属やVOC、油汚染など多様な汚染物質への対応、掘削せずにその場で浄化する原位置浄化(不溶化、バイオレメディエーション、化学酸化・還元など)や掘削除去といった豊富な浄化技術の選択肢の提供をしています。

産業・交通に貢献するインフラ構造物

この事業は、鋼構造技術とエンジニアリング力を活かし、国内外の物流・人流・エネルギーを支えるものです。取り組みとして、鋼材や多様な工法で港湾・空港インフラを整備。さらに、洋上プラットフォームや洋上風力発電基礎といった海洋エネルギー開発支援、橋梁やパイプラインなどの陸上交通インフラ構築も手掛け、社会基盤強化に貢献しています。

防災・安全に貢献するインフラ構造物

この事業は、自然災害から社会を守るための基盤構築を目指します。主な取り組みとして、NS-SSB®(球面式すべり支承)や免震NSUダンパー®、アンボンドブレース®といった耐震・免震・制震技術の活用、耐震SDJパネル®による既存建物の補強、津波・高潮から沿岸部を守る防潮堤や水門の建設、そして地盤改良や落石対策などを手掛けます。

角太橋®

日鉄エンジニアリングの角太橋®は、角形鋼管を主要部材に用いた新しい鋼橋で、工場製作した鋼管に現場でコンクリートを充填する合成構造(CFT)が特徴です。これにより、型枠や配筋作業を削減し、優れた施工性による工期短縮とコスト削減を実現。鋼管内部のコンクリート拘束により高い強度と耐久性、そしてシンプルでスマートな景観を両立し、インフラの老朽化対策や災害に強い橋梁インフラ構築に貢献しています。

パネルブリッジ®

日鉄エンジニアリングのパネルブリッジ®は、工場で標準化された鋼製パネルを現場で組み立てることで、橋梁の架け替えや新設において工期の短縮とコスト削減を実現するプレハブ式橋梁システムです。現場での作業を抑制することで、急速施工や高い品質、多様な適用性を可能にし、交通規制を抑えたい場所や緊急時の仮設・災害復旧橋梁として、社会インフラの維持と強化に貢献します。

NYラピッドブリッジ®

日鉄エンジニアリングのNYラピッドブリッジ®は、工場で一体化した軽量パネルを用いるプレキャスト合成床版橋で、短期間での架け替えが可能です。現場でのコンクリート工程を短縮し、飛躍的な工期短縮と維持管理性の向上を実現します。分割施工や下部工の軽量化によるコスト削減も可能で、交通量の多い中小スパン橋梁の迅速な更新に貢献します。

グレーティング™(ソリッドタイプ)

日鉄エンジニアリングのグレーティング™(ソリッドタイプ)は、橋梁の床版として使用される格子状の鋼製床版で、従来のコンクリート床版に比べ軽量化を実現します。工場製作による急速施工と工期短縮が可能で、現場でのコンクリート打設が不要なため交通規制を短縮できます。また、鋼材使用により高い耐久性と長寿命化、そして優れた安全性も兼ね備え、特に老朽化した橋梁の交換や交通量の多い場所での補修・更新工事において、効率的で持続可能なソリューションとして貢献しています。

グレーティング™(オープンタイプ)

日鉄エンジニアリングのグレーティング™(オープンタイプ)は、橋梁床版や桟橋などに使われる鋼製の格子構造体です。大きな開口面積が特徴で、軽量かつ高強度・高疲労強度に加え、風圧・波圧の軽減、採光・換気、排水性、除雪性といった優れた機能性を発揮します。工場製作パネルをボルトで組み立てるため施工性が高く、短工期を実現し、さらに凸型グリップによる滑り止め効果や高い品質安定性、経済性も兼ね備え、多様なインフラ構造物に貢献しています。

NSカバープレート®

日鉄エンジニアリングのNSカバープレート®は、鋼橋のコンクリート床版上面を保護する鋼製外装材で、長寿命化とメンテナンス性向上を目的としています。床版を車両荷重や凍結防止剤、紫外線などの劣化要因から保護することで、ひび割れや鉄筋腐食を抑制し、長寿命化を実現。また、特殊表面加工による高い走行安全性・静粛性、優れた耐候性、そして急速施工性と軽量性も兼ね備え、橋梁のライフサイクルコスト削減と維持管理の効率化に貢献しています。

エス・フォーム®

日鉄エンジニアリングの「エス・フォーム®」は、橋梁の壁高欄や地覆を現場でコンクリート打設する際に使用される、埋設タイプの鋼製型枠です。日本製鉄の高耐食プレメッキ鋼板「スーパーダイマ」を採用しているため、錆びにくく高い耐久性を持ち、長期間美観を保てることが特徴です。また、床版上面から型枠を取り付けられるため、従来の足場設置が不要となり、工期短縮と安全な施工に貢献します。実績例として、ラウネナイ沢橋や大分自動車道光吉ICランプ橋での採用が紹介されています。

土木・橋梁用アンボンドブレース

日鉄エンジニアリングの土木・橋梁用アンボンドブレース®は、橋梁などの土木構造物の耐震・制振性を高める高性能な座屈拘束ブレース(BRB)です。中心鋼材が座屈を抑制されつつ安定して塑性変形することで地震エネルギーを効率的に吸収し、橋梁部材への地震力低減と損傷抑制を実現します。これにより、新設・既設問わず、経済的なコスト削減、工期短縮、そして高品質かつ安定した性能を提供し、橋梁の耐震補強に貢献します。

熱処理炉に求める効果から選ぶ
おすすめの熱処理炉メーカー3選

「日本工業炉協会」の正会員である工業炉メーカー112社のうち、熱処理炉を扱う62社を調査。
その中から、自動車業界、半導体業界、航空宇宙業界に必要な熱処理方法からメーカーを分類し、各社の熱処理炉の強みや特徴を紹介します。熱処理炉に求める効果から、自社に適した熱処理炉を選んでください。

合金鋼やステンレスなどの
耐摩耗性や耐疲労性
高めたいなら
パーカー熱処理工業
パーカー熱処理工業公式HP
※画像引用元:パーカー熱処理工業公式HP
(https://pnk.co.jp/)
おすすめの理由
表面熱処理に
特化した炉を扱う
  • 合金鋼やステンレスの窒化技術において特許を取得(※1)しており、耐食性を落とさずに耐疲労性や耐摩耗性を高める熱処理炉がある
  • 60年にわたる表面熱処理の経験を基に、省エネと高精度を追求した独自技術の開発を通じて品質向上を支援
表面処理ができる熱処理炉例
  • 真空浸炭炉「ICBP NANO」
  • 雰囲気制御式ガス窒化炉PCGNe
など
(※2 ともに省エネ補助金対象)

パーカー熱処理工業の
熱処理炉の種類や特徴を
公式HPで詳しく見る

電話で問い合わせしてみる

アルミニウムやマグネシウム
軽さと高強度
両立させたいなら
北陸テクノ
北陸テクノ公式HP
画像引用元:北陸テクノ公式HP
(https://www.h-techno.com/)
おすすめの理由
アルミ熱処理に
特化した炉を扱う
  • 最大85℃の高水温で水冷することでアルミニウムやマグネシウムの歪みを減らしながら強度を高める熱処理が可能
  • 冷却水を常にクリーンに保つことで不純物の付着を低減でき、素材本来の特性を保持しつつ品質の高い製品づくりに貢献
T6処理ができる熱処理炉例
  • アルミニウム、マグネシウムのT6熱処理炉
  • アルミニウム、マグネシウムの連続T6熱処理炉

北陸テクノの
熱処理炉の種類や特徴を
公式HPで詳しく見る

北陸テクノに
電話で問い合わせする

耐熱合金やチタンなどの
高温強度や耐食性
高めたいなら
大同特殊鋼
大同特殊鋼公式HP
画像引用元:大同特殊鋼公式HP
(https://www.daido.co.jp/)
おすすめの理由
耐熱処理に
特化した炉を扱う
  • 航空宇宙業界などで使われる非鉄系金属に対して2000℃レベルの高温での真空熱処理ができる熱処理炉がある
  • 独自の研究や開発を行っており、高温化で利用される金属に対する知見があることから高温強度や耐食性を高めるための技術提供ができる
耐熱処理ができる熱処理炉例
  • ローラーハース式超高温連続熱処理炉 SHRH
  • 急速ガス冷却式真空熱処理炉 QHS/QHN
など

大同特殊鋼の
熱処理炉の種類や特徴を
公式HPで詳しく見る

大同特殊鋼に
電話で問い合わせする

※1 参照元:特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/?uri=/c1801/PU/JP-2021-120471/11/ja)※2024年11月8日時点
※2 参照元:一般社団法人 環境共創イニシアチブ(https://sii.or.jp/koujou05r/system/search)※2024年11月8日時点
※参照元:日本工業炉協会 正会員一覧(https://www.jifma.or.jp/mem-search/official-lineup/)※2024年11月8日時点
素材特性と
効果で選ぶ
熱処理炉3選