メーカー選びにはもう困らない!【熱処理炉図鑑】 » 熱処理炉を交換する前に知っておきたい基本情報 » バッチ式と連続式の熱処理炉について

バッチ式と連続式の熱処理炉について

熱処理炉の種類を大別すると、バッチ式と連続式の2種類があります。それぞれどのような特徴を持っているのか解説します。

目次

バッチ式の熱処理炉の特徴

バッチ式とは、窯単位でまとめて加熱を行う方法をいいます。そのため、一度処理が終わったら、中身を入れ替えて次の分を処理していく形です。

バッチ式が向いているもの

バッチ式は毎回プロセス条件を変更して加熱が可能です。そのため、おもに多品種少量の過熱を行うのに向いています。

様々な熱処理で活用されている方法です。

また、中身を入れ替えるたびに装置のメンテナンスを行うことも可能です。このことから、熱処理をするにあたり、こまめなメンテナンスが必要になるようなケースにも向いているでしょう。

一方で、毎回中身を入れ替える手間が発生することもあり、大量生産を行うのには適していません。

バッチ式の種類

バッチ式の中でもいろいろな種類があるのですが、特に一般的なのが箱型炉と呼ばれるものです。マッフル炉とも呼ばれるものであり、加熱炉が箱形をしています。

各種部品の焼なましのほか、焼ならし、焼入れ、焼戻しなどの用途で選択されることが多いです。他にもベル形炉、ピット形炉などの種類があり、用途に合わせて適したものが変わります。

連続式の熱処理炉の特徴

連続式は、ベルトコンベアなどの上に加熱する製品を置き、時間をかけて製品が炉の中を移動しながら加熱されていく方法です。連続して処理できます。

連続式が向いているもの

連続式は、連続的に処理が可能であることから、大量生産に向いている方法です。

例えば、同じく1時間の熱処理が必要な製品の場合、連続式では連続して処理が可能です。一方で、バッチ式は1時間経った時点で中身の入れ替え作業やその他準備をしなければなりません。このことから、バッチ式と比べると高い生産性を持ちます。

主に、同一処理物を同じ条件で処理する場合に選ばれています。

また、製品の均一性を確保しやすくなるので、安定性を持って作りたい製品に向いている方法といえるでしょう。

連続式の種類

連続式にはいくつかの種類があり、例えばトレイプッシャー式では炉の挿入端部分からプッシャーを使い、トレイを搬送します。

それから、ローラーハース式は、ローラーを回転させることによって処理物を搬送しながら熱処理していく方法です。他にも、メッシュベルト式やシェーカーハース式などの種類があります。

熱処理炉の基本情報を確認しよう

バッチ式と連続式の熱処理炉にはそれぞれどういった特徴があるのか紹介しました。

多品種少量にはバッチ式、同一処理物の大量生産には連続式が向いています。ただ、設備の初期費用は連続式の方が高いなどコスト面での違いもあるので、自社に合ったものを検討して選択しましょう。

以下のページでも熱処理炉の基本情報を詳しく紹介しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。

熱処理炉のメンテナンス
について見る

熱処理炉に求める効果から選ぶ
おすすめの熱処理炉メーカー3選

「日本工業炉協会」の正会員である工業炉メーカー112社のうち、熱処理炉を扱う62社を調査。
その中から、自動車業界、半導体業界、航空宇宙業界に必要な熱処理方法からメーカーを分類し、各社の熱処理炉の強みや特徴を紹介します。熱処理炉に求める効果から、自社に適した熱処理炉を選んでください。

合金鋼やステンレスなどの
耐摩耗性や耐疲労性
高めたいなら
パーカー熱処理工業
パーカー熱処理工業公式HP
※画像引用元:パーカー熱処理工業公式HP
(https://pnk.co.jp/)
おすすめの理由
表面熱処理に
特化した炉を扱う
  • 合金鋼やステンレスの窒化技術において特許を取得(※1)しており、耐食性を落とさずに耐疲労性や耐摩耗性を高める熱処理炉がある
  • 60年にわたる表面熱処理の経験を基に、省エネと高精度を追求した独自技術の開発を通じて品質向上を支援
表面処理ができる熱処理炉例
  • 真空浸炭炉「ICBP NANO」
  • 雰囲気制御式ガス窒化炉PCGNe
など
(※2 ともに省エネ補助金対象)

パーカー熱処理工業の
熱処理炉の種類や特徴を
公式HPで詳しく見る

電話で問い合わせしてみる

アルミニウムやマグネシウム
軽さと高強度
両立させたいなら
北陸テクノ
北陸テクノ公式HP
画像引用元:北陸テクノ公式HP
(https://www.h-techno.com/)
おすすめの理由
アルミ熱処理に
特化した炉を扱う
  • 最大85℃の高水温で水冷することでアルミニウムやマグネシウムの歪みを減らしながら強度を高める熱処理が可能
  • 冷却水を常にクリーンに保つことで不純物の付着を低減でき、素材本来の特性を保持しつつ品質の高い製品づくりに貢献
T6処理ができる熱処理炉例
  • アルミニウム、マグネシウムのT6熱処理炉
  • アルミニウム、マグネシウムの連続T6熱処理炉

北陸テクノの
熱処理炉の種類や特徴を
公式HPで詳しく見る

北陸テクノに
電話で問い合わせする

耐熱合金やチタンなどの
高温強度や耐食性
高めたいなら
大同特殊鋼
大同特殊鋼公式HP
画像引用元:大同特殊鋼公式HP
(https://www.daido.co.jp/)
おすすめの理由
耐熱処理に
特化した炉を扱う
  • 航空宇宙業界などで使われる非鉄系金属に対して2000℃レベルの高温での真空熱処理ができる熱処理炉がある
  • 独自の研究や開発を行っており、高温化で利用される金属に対する知見があることから高温強度や耐食性を高めるための技術提供ができる
耐熱処理ができる熱処理炉例
  • ローラーハース式超高温連続熱処理炉 SHRH
  • 急速ガス冷却式真空熱処理炉 QHS/QHN
など

大同特殊鋼の
熱処理炉の種類や特徴を
公式HPで詳しく見る

大同特殊鋼に
電話で問い合わせする

※1 参照元:特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/?uri=/c1801/PU/JP-2021-120471/11/ja)※2024年11月8日時点
※2 参照元:一般社団法人 環境共創イニシアチブ(https://sii.or.jp/koujou05r/system/search)※2024年11月8日時点
※参照元:日本工業炉協会 正会員一覧(https://www.jifma.or.jp/mem-search/official-lineup/)※2024年11月8日時点
素材特性と
効果で選ぶ
熱処理炉3選