熱処理炉の更新では、国の補助金を活用できる可能性があります。2026年時点では、省エネ設備の導入を支援する制度として、経済産業省・資源エネルギー庁関連の補助事業が案内されており、設備単位で申請できる枠も設けられています。熱処理炉の更新を検討している場合は、最新の公募要領や補助対象設備の考え方を確認しながら進めることが重要です。
省エネ設備の導入を後押しする補助制度は、年度ごとに公募時期や予算区分が変わることがあります。2026年時点で熱処理炉の更新を検討する場合は、「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」などの最新公募情報を確認し、自社設備が対象となるかを個別に確認することが大切です。
資源エネルギー庁では、令和6年度補正予算として省エネルギー投資促進支援事業費補助金の公募開始を案内しており、SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)の特設ページで詳細を確認できるようになっています。2025年の1次公募は終了済みですが、以降の公募情報や制度変更は公式ページで随時更新されます。
省エネルギー投資促進支援事業費補助金は、事業者による省エネ設備への更新を支援する制度です。設備の更新によってエネルギー使用量の削減を図る取り組みを後押しし、工場や事業場の省エネ化を進めることを目的としています。
設備単位で申請する区分では、あらかじめ定められた補助対象設備を導入し、一定の省エネ要件を満たすことが求められます。熱処理炉のような生産設備の更新を検討している場合も、制度上の対象区分や計算方法に合致すれば活用を検討できます。
補助対象者は、法人および個人事業主などです。大企業については、省エネ法に基づくクラス分けやベンチマーク目標への対応状況など、追加で確認すべき要件があります。
また、設備単位型では、導入する設備が補助対象設備に該当していることに加え、省エネ率10%以上、省エネ量1kl以上、または経費当たり省エネ量1kl/千万円以上のいずれかを満たすことが求められています。工場内の既存設備を更新して省エネ化を図るケースでは、これらの条件を満たせるかが申請可否のポイントになります。
熱処理炉については、SIIの設備単位型の案内で「低炭素工業炉」が対象区分として示されています。熱処理炉の更新を検討している場合は、この区分で申請可能か、公募要領とあわせて確認するとよいでしょう。
設備単位型では、補助率は中小企業者等が1/3以内、大企業等も1/3以内とされています。また、補助金額は1事業あたり上限1億円、下限30万円です。以前の年度情報のまま大きな金額を記載しているページも見られますが、2026年向けの情報として案内するのであれば、最新の公募要領ベースで整理するのが適切です。
なお、補助対象となるのは交付決定後に適切な手続きを経て実施した事業であり、交付決定前に契約・発注した設備は補助対象外とされています。申請時には、費用の根拠資料や実績報告に必要な証憑類を適切に保管しておく必要があります。
古い熱処理炉は、メンテナンスを続けていても、経年によりエネルギー効率が低下することがあります。近年は省エネ性や温度制御性に優れた熱処理炉も増えており、設備更新によってエネルギー使用量の削減と生産性向上の両立を目指しやすくなっています。
省エネルギー投資促進支援事業費補助金は、こうした更新投資を後押しする制度のひとつです。熱処理炉の導入を検討する際は、補助対象区分への該当性、省エネ計算の考え方、申請スケジュール、交付決定前着手の可否などを早めに確認しておくと、導入計画を立てやすくなります。最新情報は、必ず資源エネルギー庁およびSIIの公式ページで確認しましょう。
「日本工業炉協会」の正会員である工業炉メーカー112社のうち、熱処理炉を扱う62社を調査。
その中から、自動車業界、半導体業界、航空宇宙業界に必要な熱処理方法からメーカーを分類し、各社の熱処理炉の強みや特徴を紹介します。熱処理炉に求める効果から、自社に適した熱処理炉を選んでください。


