熱処理炉は新品だけでなく、中古でも販売されています。しかし中古品にはメリットとともにデメリットもあるため、今回の記事を参考にしながらどのように熱処理炉を選ぶべきか検討してください。
中古の熱処理炉を購入することには、次のようなメリットがあります。
まず導入費用を抑えられることが、中古の熱処理炉を購入するメリットとしてあげられます。自社の事業内容に合う中古の熱処理炉が見つかれば、コスト削減が可能です。また既に販売されている現品を購入できるため、納入までの期間が短い点もメリットです。必要なときに、すぐに導入できます。
導入を考えるなら、メリットとともにデメリットも知っておきましょう。
中古の熱処理炉を購入するデメリットとして、販売店によってはアフターサービスが不十分な場合や不具合が見つかる恐れがあります。また最新モデルが手に入りにくいため、型落ちのモデルに機能性の物足りなさを感じることもあるでしょう。
ECMテクノロジーは自社・他社を問わず、中古の熱処理炉を販売しているメーカーです。自社製品はオーバーホールが行われており、新品を購入したときと同じアフターサービスがつきます。リーズナブルに不安のない熱処理炉を購入したいと考えたときにも適しています。
多様な中古熱処理炉を販売していることが特徴である東洋テック株式会社。連続式水素炉や電機マッフル炉、箱型電気炉、バッチ式真空熱処理炉など、さまざまな種類の製品が販売されることがあります。公式ホームページでは写真つきでスペックが紹介されており、手軽に中古熱処理炉の検索が可能です。
メタルヒートエンジニアリングでは独自ネットワークが敷かれており、熱処理炉を処分したい業者と、購入したい業者の情報を集めることにより仲介販売を実施しています。公式ホームページには中古の熱処理炉がある場合には情報が掲載されるため、随時チェックすることで希望の炉が見つかるかもしれません。
中古の熱処理炉は豊富なラインナップの中から選べ、コストを抑えながらすぐに導入できるというメリットがあります。デメリットもありますが、それらを加味しても賢明な選択だと言えるでしょう。実際に中古熱処理炉を販売している業者のホームページなどを見て検討してみてください。
当サイトでは新品・中古を問わず、熱処理炉を導入する際に知っておきたい基本情報をご紹介しています。ぜひ以下のページも参考にしてください。
2023年5月末時点「日本工業炉協会」の正会員である企業113社の中から熱処理炉を扱っているメーカー58社を抽出。その中でサポート体制について公式サイトに明記されている25社から、令和4年度「先進的省エネルギー投資促進支援事業」の対象であった3社を掲載。そのうえで、おこないたい処理方法別に分けて、それぞれの企業の強みや特徴を紹介しています。省エネにつながり、長期的に付き合える熱処理炉メーカー選びの参考にしてください。
※選定基準
2023年5月末時点、「日本工業炉協会」(※2)の正会員一覧に掲載されている企業全113社を調査。すべての企業の中で「熱処理炉」を製造しているメーカーは58社ありました(焼入・焼戻炉(真空炉・浸炭炉含む)、焼きなまし炉(焼鈍炉)、焼きならし炉(焼準炉)、窒化炉を「熱処理炉」と定義しました)。
58社のうち、メンテナンスやアフターフォローをおこなっている旨を公式HPに明記していたメーカーは25社でした。さらに、25社の中から令和4年度の「先進的省エネルギー投資促進支援事業」の対象となっているメーカーのみ3社を選出しています。
パーカー熱処理工業…3社の中で扱っている表面熱処理炉の種類が最多。
東洋炉工業…3社の中で唯一、黒化処理炉を扱っている。
大同特殊鋼…3社の中で企業オリジナルの炉の種類が最多。
※1 参照元:省エネルギーセンター「平成29年度省エネ大賞[省エネ事例部門]受賞内容」PDF(https://www.eccj.or.jp/bigaward/winner17/pdf/e1.pdf)
※2 参照元:日本工業炉協会 正会員一覧(https://www.jifma.or.jp/mem-search/official-lineup/)