高周波焼入れについて
ここでは、高周波焼入れの用途や仕組み、メリット・デメリットなどについて紹介します。
高周波焼入れとは?
高周波焼入れの仕組み
高周波焼入れとは、焼入れをする鋼材部品に近接したコイルに高周波誘導電流を流し、鋼材に渦電流を発生させることで表面を急速に加熱し、金属の特性を向上させる熱処理方法です。
高周波誘導炉と呼ばれる熱処理炉は、高周波を利用してジュール熱を発生させ、短時間で高温の環境を実現します。この仕組みを利用して焼入れや局部加熱といった方法で熱を加え、金属の品質を安定させます。
表面のみを焼入れするため、金属内部は元の状態を保ちやすく、靭性(※)を維持できます。表面を強化しつつ、内部の靭性を維持したい場合に適した方法です。
※金属材料が割れにくく、粘り強い性質のこと。
高周波焼入れの用途
高周波焼入れは、素材の特性を向上させるために行われます。一例として、耐摩耗性や耐疲労性が求められる歯車やシャフトなどの機械部品に使用されています。
自動車のエンジンや機械類の軸物なども、金属としての耐久性と靭性が要求される部品です。そこで、高周波焼入れによって表面を強く仕上げ、内部はそのまま柔軟な状態に保ちます。
鋼材を硬化させる焼入れ炉については、以下のページで紹介しています。ぜひ参考にしてください。
焼入れ炉についてチェック
高周波焼入れのメリット・デメリット
高周波焼入れのメリット
高周波焼入れは、高周波を利用して短時間で材料を硬化させられます。電圧や焼入れ時間を調節すれば、短時間で安定した仕上がりが得られます。
ガス炉と比較して、加熱温度の維持が容易で、急速かつ安定した加熱が可能です。予熱の必要がないためエネルギーコストを抑えられ、立ち上がりの速さや局部加熱の適応性もあります。
電流や加熱時間を調節すれば、焼入れの深さも調整できます。
高周波焼入れのデメリット
高周波誘導炉は、大型の材料への加熱には適していません。また、凹凸が多い材料では電流が一定に流れず、均一に加熱できないため、形状に注意が必要です。
加熱するコイルには高い設計力が求められます。高周波誘導炉の設計や製造は、実績のある企業に依頼することが重要です。
高周波焼入れ以外にも熱処理炉の基礎知識をチェックしよう
高周波誘導炉は、安定した加熱能力を備えた熱処理方法です。金属材料の品質を向上させるだけではなく、焼入れ作業の自動化によって現場の省人化やコストダウンに貢献します。
メリットの多い方法ですが、材料が大きかったり凹凸があったりすると加熱が不十分になります。高周波誘導炉の導入を検討する際は、メリットだけではなくデメリットも意識することが大切です。
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アルミニウムやマグネシウム
の軽さと高強度を
両立させたいなら
北陸テクノ
画像引用元:北陸テクノ公式HP
(https://www.h-techno.com/)
おすすめの理由
アルミ熱処理に
特化した炉を扱う
- 最大85℃の高水温で水冷することでアルミニウムやマグネシウムの歪みを減らしながら強度を高める熱処理が可能
- 冷却水を常にクリーンに保つことで不純物の付着を低減でき、素材本来の特性を保持しつつ品質の高い製品づくりに貢献
対応可能業界の例
- 航空宇宙:AMS 米国航空宇宙規格に対応したT6熱処理炉を展開
- 半導体:半導体製造装置部品のT6熱処理に対応
T6処理ができる熱処理炉例
- アルミニウム、マグネシウムのT6熱処理炉
- アルミニウム、マグネシウムの連続T6熱処理炉
北陸テクノの
熱処理炉の種類や特徴を
公式HPで詳しく見る
北陸テクノに
電話で問い合わせする
合金鋼やステンレスなどの
耐摩耗性や耐疲労性を
高めたいなら
パーカー熱処理工業
※画像引用元:パーカー熱処理工業公式HP
(https://pnk.co.jp/)
おすすめの理由
表面熱処理に
特化した炉を扱う
- 合金鋼やステンレスの窒化技術において特許を取得(※1)しており、耐食性を落とさずに耐疲労性や耐摩耗性を高める熱処理炉がある
- 60年にわたる表面熱処理の経験を基に、省エネと高精度を追求した独自技術の開発を通じて品質向上を支援
対応可能業界の例
- 自動車・EV:自動車部品などの耐摩耗性・耐疲労性を高める表面熱処理に対応
- 半導体・産業機械:半導体設備や産業機械部品など幅広い用途の熱処理に対応
表面処理ができる熱処理炉例
- 真空浸炭炉「ICBP NANO」
- 雰囲気制御式ガス窒化炉PCGNe
など
(※2 ともに省エネ補助金対象)
パーカー熱処理工業の
熱処理炉の種類や特徴を
公式HPで詳しく見る
電話で問い合わせしてみる
耐熱合金やチタンなどの
高温強度や耐食性を
高めたいなら
大同特殊鋼
画像引用元:大同特殊鋼公式HP
(https://www.daido.co.jp/)
おすすめの理由
耐熱処理に
特化した炉を扱う
- 航空宇宙業界などで使われる非鉄系金属に対して2000℃レベルの高温での真空熱処理ができる熱処理炉がある
- 独自の研究や開発を行っており、高温化で利用される金属に対する知見があることから高温強度や耐食性を高めるための技術提供ができる
対応可能業界の例
- 半導体・電子部品:パワー半導体などに用いられる材料の超高温熱処理に対応
- 自動車・EV:モーターや電池関連など、自動車の電動化に関わる材料・部品の熱処理に対応
耐熱処理ができる熱処理炉例
- ローラーハース式超高温連続熱処理炉 SHRH
- 急速ガス冷却式真空熱処理炉 QHS/QHN
など
大同特殊鋼の
熱処理炉の種類や特徴を
公式HPで詳しく見る
大同特殊鋼に
電話で問い合わせする