省エネを叶え、サポートも手厚い熱処理炉メーカーを3社厳選しています
多くの企業が約30年で熱処理炉を乗り換えていますが、老朽化した熱処理炉を使い続けている企業も少なくありません。まだ使えるからと、老朽化した炉を使い続けるのは非常に危険です。
新しく炉を導入するにあたって見るべきポイントはさまざまありますが、信頼性の高いメーカーを選ぶと良いでしょう。
このサイトでは、2023年5月末に工業炉協会の「正会員一覧」に記載されていた企業を調査。正会員に登録されている全112社の中から公式HPの製品一覧に、熱処理炉に該当する製品ラインナップが確認できた企業だけをピックアップしました。頼れる熱処理炉メーカーを探している方はぜひ参考にしてください。
DOWAサーモテックは、熱処理事業を中心に、炉の製造・販売や受託加工などをおこなっている企業です。品質管理やメンテナンスがしやすい熱処理炉を多く作っており、専門部署によるフォローも受けられます。
真空炉や雰囲気炉を製造している企業です。真空炉は、アニールから、浸炭や焼き入れ、表面処理、テンパリングまでさまざまな用途で利用できます。
装置製造から受託加工までを手がけるSEAVAC。豊富な知識と経験を持ち、環境に配慮した設計をおこなっています。
アジャックストッコ・マグネサーミックジャパンは専門メーカーで、さまざまな加熱処理設備を提供。豊富なサービスとアフターサービスにも力を入れています。
アジャックストッコ・マグネサーミックジャパンの
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アドバンエンジは工業炉の設計からメンテナンスまで一貫しておこなっている会社です。初めての導入でも相談しやすく、独自ノウハウとシミュレーションを活用した企画を提供しています。
安全教育に力を入れ、予備部品をストック。誘導加熱分野で世界のリーディングカンパニーとして高い技術力と知識を持っているのが魅力です。
オリエンタルエンヂニアリングは、真空炉をはじめ、真空焼き入れ炉、真空浸炭炉、メッシュベルト型の雰囲気炉などを取り扱っています。焼き入れや焼き戻し、窒化・軟窒化などの処理にも幅広く対応しているのが特長です。
柔軟な提案力と豊富な経験・技術力を持っているジェミックス。仮設炉の制作や熱処理導入に関するサポートを一貫して提供しています。
スチールプランテックでは省スペースやコスト削減を実現したライン設備を提供。製鉄プラントエンジニアリングメーカーとして幅広い問題解決に対応しています。
タイホーエンジニアリングでは熱処理設備の専門家として、設備の相談や移設、カスタマイズ、省エネルギー化の工事も対応しています。
省エネタイプの熱処理炉などを豊富に取り扱い、環境負荷低減にも力を入れている企業です。熱処理炉の製造のほか、熱処理の受託加工や金属加工に利用される工業薬品の製造など熱処理に関するさまざまな事業も行っています。
熱処理炉はもちろん、熱設備に必要な産業機器や環境機器などの周辺機器の製造もおこなっている企業です。耐火物も作っており、熱処理設備の設計や施工などをトータル的に任せることができます。
エコムはコンパクトかつ時短・省エネを重視し、使いやすい設備を研究。設計からメンテナンスまでワンストップ展開し、熱処理炉に深い知見を持っています。
ヒートエナジーテックは省エネ・省スペースで使いやすく、地球環境に配慮した設備の研究・開発している会社です。カスタマイズやオプション追加も可能でニーズに合わせた製品提供をおこなっています。
幅広い分野の工業設備を手がけ、専門のメンテナンスチームも備えている広築。自社工場での事前施工を活用し、要望に合わせた工業炉建設を総合力で実現しています。
IHI機械システムは1937年の創業からコークス炉や高圧焼結炉といった鋼の製造を中心事業としている企業です。黒鉛化炉なども取り扱っているので、鋼鉄の熱処理をおこなう加工業者に向いています。
アルミニウム溶解保持炉などのアルミ製造用の工業炉のほか、熱処理炉なども取り扱っているTOKAI。専任のスタッフによるメンテナンスや工事などサポート体制も整っている企業です。
設計・製造・塗装から設置・メンテナンスまで社内でおこなっているクマガワ。社会貢献を重視し、環境に優しいシステム提供を提供しています。
多種多様な工業用設備を取り揃え、熱処理炉も得意とするジェイテクトサーモシステム。研究により多様なニーズに応える製品を開発しています。
1947年に創業したシリコニットは、独自のシリコニット発熱体を使った電気炉を中心に製造。設計から納品まで一貫体制が整っている企業です。
タナベは、カーボンヒータ式炉や真空炉、電線製造処理用炉など、種類豊富な熱処理炉を製造・販売している企業です。そのほかにも、化学粉体用設備や環境リサイクル用設備なども手掛けています。
テーエヌケーでは工業炉のオーダーメイド設計・製造を行い、熱処理炉を含む幅広い炉に対応。設備設計の相談がしやすく、アフターサービスにも力を入れています。
トウネツは熱処理炉を含むオーダーメイドの炉設計・製造に対応ながらも、幅広い炉の製造と相談しやすさが魅力。脱炭素にも注力し、環境に配慮した製品を提供しています。
多種多様な工業熱処理炉を取り扱っているナリタテクノ。熱処理に関する知識やノウハウが豊富なだけでなく、自社製のガスバーナを使用した設計と施工を提供しています。
黒化炉や銀ろう付炉などの熱処理炉をはじめ、独自の技術を使った一般熱処理炉や各種工業炉を製造。炉で使用するヒーターにも造詣が深い企業です。
アルミや鉄鋼の処理に利用できる熱処理炉を数多く扱っている宮本工業所。小型から大型まで、ユーザーニーズに合わせた熱処理炉の製造・販売をおこなっています。
アルミニウム工業炉(溶解炉、保持炉、調湿炉、熱風発生循環装置、熱処理炉、Eco-SMS付溶解炉)
鉄鋼工業炉(鋼片加熱炉、熱処理炉、取鍋予熱装置)
銅や銅合金用工業炉(焼成炉、溶解炉、加熱炉、熱処理炉)
赤見製作所では、設計から制御装置まで一貫して製造した独自の「赤見式ロータリーキルン」を扱っています。メンテナンスのしやすさにもこだわっており、メンテナンス費用を抑えられるのが特徴です。
日本テクノは20kg~1,000kg/chargeの工業用熱処理炉を製作している企業です。全設備を自社製作でオーダーメイドできます。
熱処理炉をはじめ、保持炉や溶解炉も製造している日本高熱工業社。1949年の創業から炉の製造をしており、高熱設備の設計からメンテナンスまで任せられる企業です。
日本電炉工業は、焼き入れ焼き戻し炉や真空炉などの熱処理炉はもちろん、ガス燃焼炉、遠赤外線炉、雰囲気炉などを取り扱っています。自社工場で一貫して、製造・試作・実験なども可能です。
総合機械メーカーとして、ロボットを核としたものづくりに貢献している不二越。安全性や環境配慮に優れた熱処理炉を提供しています。幅広い知見と受託加工の経験も魅力です。
金属熱処理炉や新素材向けのスロット式炭化炉、オキシノン炉など独自の熱処理炉を製造・開発している企業です。国内外に出張してアフターフォローをおこなっているので、納品後も安心して炉を利用できると言えるでしょう。
共和高熱工業は、バッチ炉や連続炉などを製造しているメーカーです。ヒアリングから設計や納品、アフターサービスまで一貫体制でフォローしています。
電気炉/バッチ炉(前扉式箱型炉、炉底昇降式電気炉、台車式電気炉、各種管状炉、各種熱風循環炉、各種脱脂炉、各種るつぼ型電気炉、各種検査装置)
連続炉(各種ローラーハース炉、各種メッシュベルト炉、各種プッシャー炉、各種検査装置)などオーダーメイド
60年以上前から熱処理炉や熱処理システムの研究開発をおこなってきた高砂工業。熱処理設備の提案はもちろん、アフターメンテナンスにも力を入れています。
ロータリキルン、電気加熱式ロータリキルン、ガス加熱式ロータリキルン、内熱式ロータリキルン、バッチ式ロータリキルン、デスクトップロータリキルン、真空デスクトップロータリキルン、過熱水蒸気ロータリキルン、特殊雰囲気+真空ロータリキルン、乾留炭化炉
ローラハースキルン、電気加熱式ローラハースキルン、燃焼式ローラハースキルン
バッチ式キルン、シャトルキルン、高温シャトルキルン、リジェネバーナキルン、台車昇降式キルン、過熱水蒸気台車昇降式キルン、横扉式キルン
トンネルキルン、トンネルキルン、ユニハブキルン、マイクロキルンその他キルン、メッシュベルトキルン、プッシャキルン)
三建産業は、炉体移動式熱処理炉や連続式鋼管熱処理炉などさまざまな熱処理炉を提供しています。また、国内外に拠点があるので、メンテナンスの依頼もしやすいのが特徴です。
新潟ファーネス工業は設計からメンテナンスまで自社一貫対応している企業です。製造している炉はリニューアルも可能で、使い勝手や環境に配慮。長寿命の炉でお客様と共に設備を作り上げています。
新山崎電機工業はメンテナンスを重視している会社です。コンベアー式光輝焼鈍炉や極細パイプ材光輝焼鈍炉などさまざまな焼きなまし炉を提供しています。
新和実業は熱処理設備などの技術を持つメーカーです。幅広い相談対応できるのはもちろんのこと、脱炭素にも積極的に取り組んでいます。
金属熱処理炉や金属溶解炉を提供している村瀬炉工業。1887年に創業して以来、省エネになる熱処理炉を製造し、効率的な省エネについても提案しています。
大協耐火は、台車式・バッチ式などの熱処理炉を設計から対応しています。経営コンサルティングなどもおこなっており、総合的なサポートを受けられるメーカーです。
大光炉材は、熱処理炉から鋳造炉や乾燥炉、焼却炉までさまざまな工業炉を提供しています。設計からアフターサポートまでしっかりと対応。また、省エネ・省力化についても相談を受け付けています。
省エネ効率の高いSTC炉など、独自に開発した熱処理炉を多彩に取り揃えている大同特殊鋼。メンテナンス部品の販売や設備診断、補修メンテナンスなどサポート体制も手厚い企業です。
炉体旋回式電気炉 STARQ、スクラップ予熱装置付アーク炉 SPH-markⅡ アーク炉、スクラップ予熱装置付アーク炉、MSP-DCアーク炉/SSP-DCアーク炉
精錬・脱ガス(精錬用取鍋精錬炉LF、精錬用アルゴン酸素精錬炉AOD、真空脱ガス装置付取鍋精錬炉LFV、真空脱ガス用アルゴン酸素真空精錬炉VCR)
熱処理(ローラーハース式雰囲気熱処理炉、プレミアムSTC炉(第1、2世代)、電池材料用超低露点雰囲気熱処理炉、電磁鋼板用連続焼鈍炉(モータコア・トランスコア向け)、線材コイル用連続焼鈍炉、連続式IA・SA兼用炉)
中外炉工業は、カーボンニュートラルの実現のため、生産性を上げる浸炭炉などを製造しています。また、他社製品のメンテナンスにも対応するなど、サポート体制も充実している企業です。
大型・小型真空炉や、3室型連続式真空熱処理炉、焼鈍炉、サブゼロ装置など、各種熱処理炉をはじめ、表面熱処理装置を製造しているメーカーです。熱処理技能士が在籍しており、短納期での納品も可能です。
主に横型真空焼入炉を扱っている電気興業。ドイツに技術を導入し、さまざまな熱処理に対応できる炉を提供しています。
東海高熱工業では、熱処理炉をはじめ、さまざまな関連設備を製造しています。省エネ・省スペース・安全に配慮した設計をしている企業です。
東洋炉機工業は省エネな熱処理炉の設計・販売を得意とするメーカーです。関東を中心に、各種工業路のメンテナンスに力を入れています。
東洋炉工業の強みは一貫生産システムと迅速なメンテナンス体制。設計から製造、メンテナンスまでまとめて相談できます。
東和耐火工業は独自のノウハウを活かし、高品質な産業製品を提供しています。SDGsにも配慮した事業運営をおこなっているのが特徴です。
1941年創業の日新化熱工業は、表面加工用の塩浴浸炭炉や焼き入れ加熱用の雰囲気炉など数多くの熱処理炉を提供しています。
鉄鋼業界向けの工業炉を製造している日鉄エンジニアリング。品質・生産性に優れ、環境に配慮した設計を得意としています。
日本ガスエンジニアリングは多種工業炉を製作し、設計からメンテナンスまで対応。顧客のニーズに即した提案が強みです。
工業炉製造で豊富な経験と実績が魅力の日本シーラス。さまざまなメリットを持つ製品を提供していているのが特徴です。
1918年に創業した美濃窯業。バッチ炉や連続炉、電気炉などさまざまな熱処理炉を製造しています。低温から高温までカバーする熱処理炉を提供できるのが強みです。
品川ファーネスは、“鉄”の加工が得意なメーカーです。熱処理炉だけでなく、耐火物などの制作もしており、24時間メンテナンスなどのサポートも充実しています。
富士電機の工業炉は豊富な製品ラインナップが魅力で、多様な産業で利用されています。IoT技術を搭載した熱処理炉も提供しているメーカーです。
独自の技術で開発した、環境負荷を低減するエレセーブファーネスシリーズが有名な北芝電機。緊急時のサポートや専門的なメンテナンスにも対応しています。
北陸テクノはT6熱処理炉を含む工業炉の開発メーカーです。熱処理受託事業も提供しているのが特徴です。
東京ガスエンジニアリングソリューションズはT6熱処理炉を含む工業炉の開発メーカーです。熱処理受託事業も提供しているのが特徴です。
東京ガスエンジニアリングソリューションズ
の熱処理炉を詳しく見る
日本ファーネスでは独自開発の四方切換弁によって高温空気燃焼・高温排熱回収を可能にした「HRS(高速切換式蓄熱型燃焼システム)バーナ」を使用した熱処理炉を提供しています。
大阪府大阪市を拠点にヒータ・センサ・工業炉・真空装置の部品〜装置の設計から製造・販売までを手掛けるヤマトでは、オーダーメイド設計の特注電気炉や乾燥炉を製造販売しています。
株式会社リケン環境システムの発熱体製造部が分社して設立した会社で、熱コントロール技術をベースとした電気抵抗炉を中心に製造しています。発熱体事業ではユニット製品や熱解析事業にも力を入れており、熱診断サービスも提供。金属発熱体「パイロマックス®」の溶解・加工・組み立てを一貫して請け負っています。
日本全国で耐火物の特性を活かした炉の設計・施工・付帯設備の納入を行っている会社です。オンデマンド・デリバリー・システムによって国内外を問わず製品を調達し、的確に顧客の元へ届けています。現場でのメンテナンスも重視し、加熱炉や焼鈍炉の新設・改修を実施。顧客重視の姿勢は海外でも評価されています。
2023年5月末時点「日本工業炉協会」の正会員である企業113社の中から熱処理炉を扱っているメーカー58社を抽出。その中でサポート体制について公式サイトに明記されている25社から、令和4年度「先進的省エネルギー投資促進支援事業」の対象であった3社を掲載。そのうえで、おこないたい処理方法別に分けて、それぞれの企業の強みや特徴を紹介しています。省エネにつながり、長期的に付き合える熱処理炉メーカー選びの参考にしてください。
※選定基準
2023年5月末時点、「日本工業炉協会」(※2)の正会員一覧に掲載されている企業全113社を調査。すべての企業の中で「熱処理炉」を製造しているメーカーは58社ありました(焼入・焼戻炉(真空炉・浸炭炉含む)、焼きなまし炉(焼鈍炉)、焼きならし炉(焼準炉)、窒化炉を「熱処理炉」と定義しました)。
58社のうち、メンテナンスやアフターフォローをおこなっている旨を公式HPに明記していたメーカーは25社でした。さらに、25社の中から令和4年度の「先進的省エネルギー投資促進支援事業」の対象となっているメーカーのみ3社を選出しています。
パーカー熱処理工業…3社の中で扱っている表面熱処理炉の種類が最多。
東洋炉工業…3社の中で唯一、黒化処理炉を扱っている。
大同特殊鋼…3社の中で企業オリジナルの炉の種類が最多。
※1 参照元:省エネルギーセンター「平成29年度省エネ大賞[省エネ事例部門]受賞内容」PDF(https://www.eccj.or.jp/bigaward/winner17/pdf/e1.pdf)
※2 参照元:日本工業炉協会 正会員一覧(https://www.jifma.or.jp/mem-search/official-lineup/)